最近の獣医画像診断の本やDVD 2024/08

ここ最近、日本でいくつかの画像診断の勉強に役立つ本やDVDがでています。

書籍名をクリックするとAmazon.co.jpのページが立ち上がります。

戸島 篤史 先生によるもの

獣医放射線学教育研究会の編集によるもの

中出 哲也 先生などの先生方によるもの

本阿彌 宗紀 先生によるもの

藤田 道郎 先生、 藤原 亜紀 先生 方によるもの

私のDVD(ネット配信もあり)

説明の時に便利なのでパッドに入れておくとよい本

最近では動物病院の診察室でも会計や電子カルテなどのためにiPad などを置いてあることも多くなってきています。ここで、飼い主への説明の時にiPad にKindleなど電子書籍を入れて使用して正常なX線像を示しながら行うとより理解してもらえるようになります。私も、このような方法で正常像などを提示しながら獣医師や飼い主に説明することあります。

画像診断は、正常像との比較してどこが異常なのかを示していくのが一番わかりやすい方法であると考えます。その時に病院毎に正常像を残しておくのはとても大変です。そんなとき以下の様な本をパッドなどにいておくとどのような場所でも比較的簡単に正常像を示していくことが可能となります。

今回紹介する本は英語です。画像がちゃんとしているので英語の説明を読まなくても使えます。画像が豊富です。また、時間があるときにじっくり読んでみると新たな発見があるかも知れません。

iPad miniで犬の頭部X線像を出しているところ

最低限これらの本は必要です。

X線検査であればこれ

いろいろなX線画像が多く見ているだけでも楽しい本です。X線画像がきれいでかなり細かいところまで見られるので本当に役に立ちます。

An Atlas of Interpretative Radiographic Anatomy of the Dog and Cat (English Edition) 2nd 版, Kindle版

超音波検査ならばこれ

正常な像から異常なものまでたくさんの画像が見られます。気になる画像のあるページをブックマークすることでいつでも探すことがでる様になります。

Atlas of Small Animal Ultrasonography (English Edition) 2nd 版, Kindle版

犬猫の解剖の本 2022/05

とにかく満足できる犬猫の解剖の本がない。

画像診断に適している解剖の本は、個人的には写真などよりも絵、特に白黒で描いているものだと思う。多くの場合、写真でつくられた本は死んだときの状態をフォルマリンで固定されたものを撮影しているものが多く、本来の臓器の位置関係や形状を維持しているものは少ないと思ったから。そしてカラーである必要は無いと思う。確かにカラーの方がすてきだと思うけれども値段が高くなりがちである。
日本語では以下のものをAmazonで見つけた。
犬の解剖は、過去にあったものもありましたが日本語の解剖用語に問題があるように思われた。新しい本はどうなのだろうか。

日本語では以下のものがありました。

Evans and de Lahunta犬の解剖

やはり、英語の方が新しいし安いですよね。Kindle版もあります。

Miller’s Anatomy of the Dog

犬の解剖カラーリングアトラス

翻訳していている先生が大学先生なので、解剖用語が日本で標準のものとなっていると思います。値段が安い。

図解 猫の解剖アトラス

内容は知りませんが、絵はきれいみたいですね。

Journal of ACVIM は現在無料のようです

表題の通り現在ACVIMの雑誌は無料で公開されています。いつまで無料なのか、もうずーっと無料なのかも知れません。PDFも無料でダウンロードできます。アプリもあってとても良い。

ちなみにACVIMはAmerican College of Veterinary Internal Medicineのことで、アメリカの獣医内科学会のことです。ここは、一般内科および循環器科、神経科、腫瘍科などがまとまってあります。そのためココの出版する雑誌の内容は多岐にわたっています。今の流行なんかを見るのに良いようなところもあります。

目を通すだけでも大変役に立ちます。もちろん、馬などの大動物もありますがあまり気にせず、それ以上に役に立ちます。

登録方法は以下の様になっています。

もちろん全て英語です。頑張って読んでいると読めるようになるはずです。馬や牛、羊なんかもあります。タイトルだけ見ていても今の先端の情報が把握できます。興味があるトピックは要約だけでも読めば良いかと思います。

Good Luck!

獣医学における超音波検査の本-2022年4月

2022年(令和4年)4月版

実際のところあまりない。実際には超音波検査では、実習あるいは練習あるのみで数多くの症例をあてた方がよい。

動物の超音波診断アトラス

ちょっと高い(¥30,800)のと古い(2009/6/30)のが少し気になる。しかし、アトラス(図鑑)的なもので画像が豊富なので1冊はあると良いと思う。原本は英語だけれども、もっと安い新しい。Kindleで買うと更に安い。図版が豊富で比較的質がよいこともあり眺めているだけでも十分楽しめるので、英語がわからなくても問題ない。

Atlas of Small Animal Ultrasonography

本 ¥25,727- Kindle ¥18,698- 発売日 2022/5/24 (この記事を書いている時点では未発売、そもそももっと早く出る予定だったような・・・)

イチからはじめる犬と猫の超音波検査

読んだことありません。

腹部エコー検査パーフェクトガイド のどの奥から腹の底まで

読んだことありません。

すべての獣医師のためのPoint of care超音波~超音波次世代テクニック~

「第2章 腹部の先制スクリーニング超音波検査」を書いています。やはり超音波検査の基本はスクリーニングだね。ただ、もう中古本しかないようだし、買って頂いても私に印税は入らない。

読書について

パッド

電車での移動時間は、読書に最適である。ただ、本を持ち歩くのは、かさばる、重い、何冊も持ち歩くことが難しい。そのため最近ではiPad miniのWi-Fi + Cellularモデルを使用している。これで、一度に何冊でも持ち歩くことができるようになったし、好きな場所でその時の気分で読書ができる。Wi-Fiモデルを使用して携帯電話でテザリングすれば問題ない。長時間の使用となると携帯電話のバッテリーの持ちが心配になる。

本を読む場合に、生理学や生物学などを含む一般の本であればAmazonのKindleで十分である。特に、カラー図版のない本の読書ならKindle電子書籍リーダーの方が読みやすいという。ただ医学書となるとKindleにはないが多い。そのため私が利用しているのは、M2PLUSと医書.jpである。どちらでも構わないけれども、基本的にM2PLUSを使用するようにしている。蔵書はほぼ同じであるようだけれども本によっては出版社の関係なのか、どちらかにしかない本もあるみたい。M2PLUSにないときは、医書.jpで探してみると探している本がある時もある。

M2PLUSへのリンク

M2PLUS アプリ iPhone・iPad  Google Play

医書.jpへのリンク

医書.jpアプリ iPhone・iPad  Google Play

Amazon へのリンク

Kindleアプリ iPad  Google Play

いずれの場合でもアプリでもブラウザーでも読める。しかし、購入はブラウザーのみでの対応なので、私はブラウザーで購入してiPad miniのアプリで読んでいる。

Kindleも同様な方法を採用しているので、KindleやAmazonアプリでは本を購入できない。ブラウザーからAmazonにアクセスして本を購入する。

残念ながら、獣医学の本はどちらにもない。英語の原本ならばKindleにあることもある。

超音波検査を「推理」しながら進めていく

獣医師でも役立つ超音波検査の本だと思う。

この本は最近読んだ医学の超音波検査の中でも面白かったもの。

先生の多くは、超音波検査をやっていて各臓器は描出できるけど、診断を進める上で何か足りないと思っている人もいると思う。すべて人間の解剖や疾患のみを紹介しているものの、得られた画像から何が得られるのか、また何を得るべきなのかの解説を読んでいると自分が何か足りなかったのかを気づかせてくれると思う。

確かに超音波検査は手技重視になりがちで、描出が上手い方が良いと言えるけれどもそれだけではないと気づかせてくれる。そのため超音波検査が得意だと思っている人ほど役に立つのではないかと思う。

人の方の超音波画像を見ていると、画像の質は高いに越したことはないけれどもそれだけが重要なのではないということ思い知らされる。

エコーは推理だ! 腹部エコー画像から診断に至る思考のプロセス 

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